3月29日はスペイン全土でゼネストでした。
仕事がないので、友達2人と美味しいランチ。(店があいてるか分からず、当日下見をして?決まりました)
その後、カタルーニャ人の友達モンセと会うことになっていたのだけど、「デモ行進に参加するけど、来る?」と誘われ、なんと突然、日本人の私もデモ行進に加わることとなりました。

スペインって、しょっちゅうストライキやデモ行進をやっている国です。小規模なデモ行進は数も多く、一部通行止めという経験もたくさんあります。

しかし基本的に日本人ってあまりデモに参加する国民じゃありませんよね。参加したところで何も変わらんだろうというドライな考え方もある。危ないかもしれないので、なるだけ、大規模なデモ行進の時は近寄らないようにする。領事館からも注意喚起のメールが来ていて、不必要な外出は避けるように、、ということでした。

『明日のデモ行進は参加するの楽しみー、どっかに登って騒ぐ」と言っている日本人の話を聞いて、お祭りじゃないんだよ!と、今の若い人の発想にちょっと説教したい気分になったこともあったのに(すでにその考えが年寄り?)、まさかその自分が参加することになろうとは思っていませんでした。スペイン在住歴の長い私でも初めての経験です。


スペイン人の若者層に誘われても、行く気にはならなかったと思います。ただのお祭り騒ぎかもしれないし、暴走しそうだし、過激派?かもしれないし。

行ってもいいかな、と思ったのは、モンセが常識のある大人だからです。トラブルになるはずはなく、絶対に平和に行進できるはず。どんな人たちが参加していて、どんな会話をしているのか。テレビでしか見ない輪の中に入って、一度は体験してみるのも悪くないかも、と思いました。

モンセの職業はカタルーニャ州政府の公務員です。うちのオフィスは昔はこの手のデモ行進にはあまり参加してこなかったのよ、私も一番に「いかない」と言ってたわ、という彼女ですが、公務員は今給料カットが続いていて、公務員だけのデモ行進も12月頃やってました。今回はオフィスのみんなで参加することになったようです。その公務員の輪になぜか日本人の私も加わるという展開になりました。(ちなみにモンセはこの日休んだそうですが、オフィスの人たちは結構仕事はしたそうです。ストライキで休むとその分給料が引かれるのですが、給料カットされている今カットされると困るという人が多いのでしょう。でもデモ行進には参加するのです)

ちなみにこのデモ騒ぎ。日本でも紹介されてたようですね。
読売新聞の記事ではこーんな写真つきで紹介されてました。

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こっ、怖い。
絶対にこんな人達はいますが、子供連れやご老人までいるのですから、安全に歩いている人達もいます。これは一部の人なのですが、これを見た日本人はみんな怖い・・と思うのでしょうね。デモに参加したとfacebookでしゃべってみたら、心配されました。

ちなみにモンセの友達も、家族から「警察の近くには行くな。過激な団体も避けろ。火が出たらすぐ避難しろ。混みあう場所は避けて、人の少ないところを歩け・・」とたくさん注意受けたそう。警察の近くにいると余計に危険そうだな、と私も考えてましたが、スペイン人も同様の注意を頭に入れて、参加している人も多いのでしょうね。


実際はどうだったかというと?

今回18時からのデモ行進で、私達の待ち合わせは16時半。
はっ、早すぎないですか?
続々人が集まっているけど、まだまだ少なく、準備のある団体さんや熱心な人が来ていたぐらい?こんなに早いのはマジメな?公務員だからだろうか?

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お祭りに出て来る巨大人形も、プラカードを持って参加!?
持たせる小道具を準備中です。

モンセは始まる前にお茶するんだと思ってたそうですが、当然のことながら、周辺のお店はシャッターを閉めてるのでお茶できません。暑かったのでビールが飲みたかった!モンセたちも同じこと言ってました。こういう日こそパキスタン人が現れてもいいのにねとジョーク。(注・こちらではパキスタン人が夜に缶ビールを野外でこっそり売り歩いたりするのです。しかしみんなが仕事を休むゼネストの日に、移民がお金を稼いでいたら袋叩きにあっちゃいそう)

遅れてくる人もたくさんいて、誰かが来るたびに挨拶して、1時間半。途中で、旗やシールをたくさん配られます。すぐ近くにCCOO(2大労働組合の一つ)のミニバンが来ていて、なんでももらい放題です。
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この鶏が一番気に入りました!

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私達も1人1本、旗をゲット!ハサミにNOの印です。
賃金カット、年金カット、予算カット。「カットはもういいかげんにしてくれ!」なのです。


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最初の頃。人が少ないので余裕で写真撮ってます。右から2番目が友達のモンセ。いい人そうでしょっ?素敵な人なのです。一番左の女性が作ったプラカードにも注目してください。裏表に違うポスターを貼った力作で、みんなにウケてました。顔写真は政治家になっています。スペイン人のこういう皮肉なジョークは割りと好き。


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思わずパチリ。近くにいた人は頭に手作りのハサミを!裏にはカット反対!の文字も。
他にも子供が手作りプラカードを掲げていて、それがまた皮肉たっぷり。自作の人も意外にいました。



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みんなで旗を持ち上げる3人。なんだかおかしかったのでパチリ。

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まだまだ、まばら。しかしスタートの20分前ぐらいには本当にたくさん集まってきました。マドリッドではそんなでもなかったそうですが、バルセロナは本当に多かったです。老夫婦から子供連れで、あらゆる年齢層が集まっていました。乳母車に乗ったベビー連れもいました。こういう写真を撮ればよかったですね。

デモ行進のスタートはグラシア通りというメインストリートの一番山側(Diagonal通りと交差するところ)で、グランビアという通りまでの行進・・という予定でした。たったそれだけの距離?と思いましたが、人が多いので進みません。そのぐらいでちょうど良いのかもしれません。

私達が集合したのはその真ん中からちょっと山側ぐらい。どうせ皆集まってくるからその間に位置するぐらいでいいのよ、と。でも今思うと、温厚派な彼らが安全ゾーンとしてチョイスしたのかもしれません。スタート地点と終点に近いところは過激だったようなので。

遅れてやってきた仲間情報によると、大学広場では別の大型団体さんが続々集まっている、と。大学広場の四方八方から人が集まっていて、すごい混雑。彼らはグラシア通りには集まらず、そのままカタルーニャ広場へ歩くようだ、という話でした。やっぱ相当集まったのでしょうねー。途中で遠くに煙があがっているのが見えて、それが大学方面だったので、おーっ、という感じでしたが、私達のところはいたって平和でした。


18時になっても行進は始まらず・・でしたが、20分ぐらいしたら動き始めたでしょうか。静かにのろのろと行進。

私達公務員組はやっぱり、平和主義?のせいか、なんちゃって行進でした。「真ん中を歩くなんて、Imposible。不可能よねっ!」と全員が言い始め、すぐに全員が同意。混雑した、真ん中の車道ではなくて、人が少なめで歩きやすい歩道を行進。


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始まる前は「今日は仕事に行ったのか、子供たちの学校はどうだったのか」という話が多かったですが、歩き始めるとやっぱりお祭り気分!? 「あれ!かわいい!写真撮ってきなさいよ」と励まされて?、写真を取りに行く羽目になったのがこの写真です。


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行列の最後の方。PSCの団体さんが歩いてました。この長ーーーい横断幕。あー、テレビで見る、見るって感じですね。モンセの仲間達も写真を取りに行って、「なんだー、PSCだったわ」と戻ってきてました。政党の1つです。
人数が多いし、幕があるので危ないのでしょうね。ストップ係が両サイド+真ん中にいて、コマメにストップさせます。


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突然インタビューされるモンセ。「どうしてデモ行進に参加してるんですか?」。急にまじめな顔になって、「えー、」としゃべりながら、足をつきだし、考えながら話すモンセ。長くしゃべってました。お友達2人も質問されてないのにマジメに考えながら同じポーズで片足を突き出して、3人揃ってのポーズに笑っちゃっいました。カメラを出した頃には仲間の1人に話しかけられて3人の同じポーズは撮れず!残念!この小さいお姉ちゃんも子供に見えたのに?鋭い質問をしていました。記者さん?


この後帰ることになりました。私もそうでしたが、もう2時間半、立って騒いでいるので、かなり疲れてたのですよね。はぐれた人達はもっと歩いてたのでしょうが、私達は19時20分には帰っちゃいました。私達が歩いたのは1ブロックかも・・?2ブロックかな?(どっちにしろ、少なっ!)
明らかになんちゃって参加・・という感じでしょうね。でも合計3時間滞在した計算です。
モンセたちは、十分に参加した気分満々になって、帰ってました!!!


帰り道にスタート地点の近くを通ったら、ようやく列の最後が20mぐらい動いた・・という感じでした。カタルーニャ広場まで行くのは大変だったんではなかろうか。

そしてその近くでは銀行、議会の建物や、たくさんのお店のウィンドーにひびが入ってました。石じゃなくて、たぶん金づちだろうと。スタート地点は激しかったようです。

翌日、よりによってこの日、スタート地点の近くにいた人に聞いたのですが、真っ黒な機動隊みたいな警察ががあああ!!と押していき、さーっと退散する、というのを何度も繰り替えしていたりしていて、映画みたいでびっくりした!!と言ってました。私が見た銀行も、ガラスを割ってる場面を見たそうです。一般車がやってきて、夫婦とワンちゃんが乗ってたそうなのですが、その窓も割られ、驚いたワンちゃんが飛び出していくという騒ぎも見たとか。聞くもの聞くもの、びっくりでした!!やっぱりスタート地区は危ないんですね!

でもそれって、私達のいたところと3ブロックぐらいの距離しか違わないんですよ。人が多いので先は全然見えないし、みんな大声でしゃべってるので何も聞こえないし、お祭りの時の周りの状況と全然変わらない感じでしたが、そんなこともあるんですねー。

・・ということで、参加してみても、知らないこともいっぱいあることも知りましたが(笑)、読売新聞の写真みたいな光景ばかりじゃない・・ということは日本の皆さんに知って欲しいなーと思います。過激派は一部ですよって。


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スペインの新聞の写真。私達が居た通りです。すごい人。
でもほら、ただ歩いてたり、しゃべってたりする、普通の人たちでしょう?

あ!デザイナーのアントニオ・ミロを見ました。周りの人もすぐ、気づいてました。
彼も私達と同じように、安全なぐらいの場所に、するっと途中から入ってきてました。背格好も頭も?普通のおっさんでしたが、身体は鍛えているようなのと、全身黒で決めていて、ちらっと見ただけですが、目を引きました。
マジメな顔で、身のこなしもしなやかに、すっとデモ行進に参加してましたが、その彼の右手に、デジカメが光っているのも見ちゃいましたが。
しかし賃金カットなんてものに関係なさそうな、自営業の?有名ファッションデザイナーも参加するのですね。

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私の顔はカットしたのに、ちらりと見えている・・。(上の、わざと横顔の彼女を入れたかったんです!)この写真は全員ではなく、最後は更に4人ぐらい増えました。公務員と言っても、しゃべってる感じはおとなしいともマジメとも思わず、いわゆる普通のスペイン人でした。写真を見ると、どう見てもお祭り騒ぎ?楽しんでます!って感じですねー。

しかし、、。モンセ以外はほとんど全員、最後までサングラスだったので、顔がばれたくない・・という人もいるのかなーと思いました。気のせいでしょうかね。

余談ですが、モンセは誰がやってきても、私を一番に紹介してくれるのです。来る人来る人の前に、一番に連れていかれました(笑)。そんなことやってくれる人、なかなかいません。おかげで輪に入りやすくって、楽しく過ごせました。大感謝です。
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