原発

2011/09/04 Sun 09:10

ちょっとまじめな話ですが、原発について。
反対意見もあるでしょう。あくまでも個人的な私の意見として聞いてください。

私は以前から原発には反対でした。しかしこんなことが実際に起きるまで声を挙げてこなかったということは、原発賛成者と同じであると反省しています。見て見ぬ振りで止めなかった者は同罪なのです。

原発エネルギーをなくすといっても、今現在、他のエネルギーで日本はまかなえるのか。現実的ではないという批判もありますが、それでも私は原発エネルギーをなくす方向へ日本が向かってほしいと思っています。どんなに批判されようと、どんなに年数がかかろうと。再生エネルギーしか使えないと言われれば、その技術を日本は発達させる知恵や技術を生み出す努力をするでしょう。原発で良いと思っていたから、それ以外の分野に注目してこなかったのです。


人間は自分でコントロールできないものを持つべきではない、と思います。

それはちょっとバベルの塔に似ています。天に届く塔、自分たちの能力を超えた塔を作ろうとすれば、神は怒って破壊させるんじゃないでしょうか。

手に余るものを持ち、それがいつか大暴れして手に終えなくなってしまった。そんな映画が何度も作られていたのに、日本がまるで映画のような、現実とは思えない惨事の舞台になるとは思ってもいませんでした。


もともと原発に対して「とても人間が制御できない、恐ろしいもの」と考えていた私は、津波のニュースでもたくさん涙しましたが、一番想像してしまったのはあの瞬間の原子力発電所の中のことでした。

発電所内で制御不可能の状態になり、だんたん悪化し、気温もあがり、アラームが耳をつんざくばかりに鳴り響き、近づくことはできないような状態なのに、そこへ行かなければならない原発の人たち。見ることもできない発電所内部を、ものすごく想像して、まるで自分がそこにいるかのような感覚を味わいました。(実際には全くそれとは違っていたかもしれませんが)


「東電もしくは原発で働いている人間だったとして、あの場所に行けるか?」という話が出て、全員が「お金を積んでもらってもいかない」と言っている時。偽善者のようなので私は発言しませんでしたが、実は「私が現場の人間だったら絶対に行く、行かなければ行けない」と考えていました。

当時はメルトダウンしていないと言われていましたが、メルトダウンしてしまうと、原爆のように黒い煙があがり、周りはすべて破壊されて、放射能が日本中にまかれ、そうなったら日本はもうおしまいで、たくさんの命も失われてしまうと思っていました。(実際にはもっと目に見えない形だったようですが)

たとえ下っ端の人間でも、自分が原発で働いている人間でその知識のある人間だったら。自分が行かなかったら日本は破滅してしまう、もちろん自分も死んでしまう。行ったら自分は放射能を浴び、その場で自分だけ死ぬ可能性もあるが、もしかしたら日本は助かるかもしれない。

どっちにしろ自分の運命は同じだったら、行く方を迷いなく選ぶでしょう。そして、原発にかかわってきたのなら、自分がなんとかしにいかなくて、誰が行くと言うのでしょう。


想像と現実はもちろん違うことはよくあることで、現実にその立場にいたら、私は弱腰だったかもしれません。

でもあの瞬間、自分1人の命などという小さいものは吹っ飛んでしまい、日本中の人々の運命を背負った気持ちで必死に作業する原発の人々をすごく想ってしまいました。鳴り響くアラームの中で、頭の中を真っ白にし、目の前にことに必死に取り組む人たちが、とうとう「もうだめだ!」と絶望的な気持ちを持つ事態まで想像し、そうなったらどうなるんだろうと、私自身、心底、絶望的な気持を抱いたのです。「制御不可能」という文字が頭の中でがんがん鳴り響いているようでした。

もし自分が霊感が強い、変な能力のある人間だったら、あの時、私は魂だけ抜け出て、原発内で一緒に作業をしていたかもしれない。そのぐらい、妙なリアル感を持って、見たこともない原発内と会ったこともない原発の人たちに強く強く、感情移入してしまったのです。

実際には私は日本から遠く離れたスペインで、魂となってお手伝いすることもできず、日本に住む人達の不安を味わうこともなく、のほほんと過ごしているわけですが、だからこそあの大変だった日々から現在まで、あの原発内もしくは近くで作業をした(している)、すべての人たちに心から感謝しています。


読売新聞の先月の記事です。

東京電力福島第一原子力発電所1、2号機の原子炉建屋近くにある主排気筒の配管底部で過去最高の毎時10シーベルト(1万ミリ・シーベルト)を超える高い放射線量が検出された問題で、東京電力は2日、このほかに10シーベルトと5シーベルトを超える場所が新たに見つかったと発表した。


 毎時10シーベルトの放射線を人間が1時間全身に浴びると、ほぼ確実に死亡する。

 高線量の場所は、いずれも1号機の原子炉格納容器につながる配管が通っている。東電では、3月の炉心溶融(メルトダウン)に伴い格納容器内の蒸気を放出する「ベント」を実施した際、放射性物質が配管に付着し、現在も放射線を出し続けているとみている。毎時10シーベルトの放射線は、放射性セシウム約2グラムが出す量に相当するという。

(2011年8月2日20時59分 読売新聞)



もう4ヶ月以上たつのに、1時間浴びると確実に死亡するとされる放射能が今でも発見されている。恐ろしいことだと思いませんか?どんなにがんばっている人がいても、いまだにコントロールできていないのです。

私の家族や友人の住む佐賀県には原発があります。(今話題になっている玄海です)

賛成だと言っている人たちには、じゃあ、原発のすぐ近くに住んでみなさいと言ってみたいです。
玄海原発は違う、安全だと言っている人たちにも、万が一あの状況になってあなたは制御できるのですかと聞いてみたいです。いまだに収拾できない原発があるのに、安全だというべきではありません。


最後に断っておくと、私は盲目的な原発反対者ではありません。むしろあまりにも突っ走った原発反対者の意見を聞いてしまうと、もっと落ち着いて冷静に状況を見ましょうと反対意見を言ってみたくなる性格です。賛成者の意見も聞き、双方の問題点も読み、今すぐには現実的ではないことも分かっています。

しかし何よりも重要なものは国民の安全と安心ではありませんか?
今の私は静かに、しかし以前よりも強く、原発廃止を訴えたい気持ちです。


(原発論議はこのブログでは交わしたくないので、コメント欄は閉じさせていただきます。自分からの発信だけという形で、ずるくてすみません。聞いていただいて有難うございました)




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